• 洪均 梁

ラブホテルでの同性カップルの利用拒否について

更新日:2021年3月24日

皆さんも、ラブホテルを利用することは、きっとあるのではないでしょうか。 私も、利用したことはあります。 さて、先日、とある男性カップルが兵庫県尼崎市にある2軒のラブホテルを訪れたところ、利用を拒否されたことが報道され、話題となりました。 今回は、ラブホテルでの利用拒否について、私の意見及び提言を述べます。 まず、今回の問題を報道した記事として、読売新聞の記事をピックアップしてみました。(クリックすると別ウィンドウが開きます) 読売新聞 「男性カップルの利用拒否、2つのラブホテルを行政指導」2020/05/22 22:36配信 2018年に改正された旅館業法の衛生等管理要領は、 「性的指向、性自認等を理由に宿泊を拒否することなく、適切に配慮すること」 を業者側に求めているとのことで、今回のホテル側の対応は、これに反していると言えるでしょう。 記事によると、ホテル側それぞれが、

  • これまでも同性カップルの利用は断ってきた。拒否してはいけないという認識がなかったので、改めたい

  • 法律も要領も理解している。利用を断ったのは別の理由だ

と、尼崎市による聞き取りの際に回答したそうです。 皆さんもご存知のように、ラブホテルで、同性カップルが利用を拒否されることは、今までもたびたび取り上げられてきました。 ただ、私は、断られたことがないんですよね。たまたまかな・・・。(´∀`*) 閑話休題。 ところで、今回の件で、気になったことがあるのですが、それは、ホテル側の見解で、「利用を断ったのは別の理由だ」とおっしゃっていることです。 直接、詳細を聞くことが出来ないのが残念ですが、何が理由として考えられるのでしょう。 次のような理由ではないか?との仮説で、いくつか理由を考えてみました。

  • 男性二人だと、本来の利用とは異なる利用をされる恐れがある。あるいは、そういった利用が過去にあった。

  • 同性同士の薬物を使用した性的接触や部屋で乱交をされる可能性がある。あるいは、そういった利用が過去にあった。

  • 部屋が汚れる。だから、掃除が大変で困っている。あるいは、困ったケースが過去にあった。

このご時世、旅館業法が改正されたことにより、「旅館業法が改正されたんだぞ!」とラブホテルの実態を調査する地方自治体の議員もいるような状況になっていることからも想像出来るように、“世間の目”があると思えば、やたらと性的指向や性自認を理由に利用を断ることは出来ないと思うのです。 それよりも、もしかしたら、「性的指向や性自認の確認がしにくい」ということが、利用拒否の背景なのではないか、と思うのですが、いかがでしょうか。 ラブホテルのカウンターで、 「あなた方は、ホモ同士のカップルですか?」 なんて、聞けるでしょうか。 で、仮に聞けたとして、「そうです」とお客様から言われたら、利用を拒否できないのでしょうけど、その「そうです」がウソだったら、それこそ、ラブホテルが期待している利用をしてもらえない可能性が出てきます。 かといって、これが証拠だ!と言わんばかりに、カウンターでディープキスをかますとか、そんな「実演」されても、困るとは思いますが…。 さて、話をネットで交わされている議論に移すと、 「同性カップルの利用を拒否するとは、けしからん!!」 という批判と、 「いや、拒否されるようなことが過去にあったりするんじゃないの?」 という意見があって面白いのですが、 「純粋な同性カップルの利用なのか、同性カップルの振りをした二人組の利用なのかの判断がつかないのではないか?」 という視点は、皆無です。 私は、我々性的マイノリティが、宿泊拒否に対し「狭い視野」でホテルの対応を批判するのは、ホテル側の視点に立つと、ちょっと違うのではないかと考えます。 その理由は、「性的マイノリティであるかどうか」は、本人の申告を信じるしかないからです。 「ホモの証明書」なんていうものがない以上、というか、そんなものがあったら、大問題になるでしょう? 「XX協会に、私はホモだと保証されています」 なんてねぇ…私は絶対に嫌ですけど。 あるいは、額にピンクの三角形の刻印でも押しますか? いささか過激なことを申しましたが、自分の性的指向や性自認(性同一性)は、人間同士の信頼関係の上に成り立っている、つまり、性善説に頼らざるを得ないものです。 性善説は、 「人間は“悪”になりやすいが故に、性の修養、教化を説くもの」 と私は理解していますが、 「カウンターに来たお客様がすべて、本当に性的マイノリティなのか」 は、ホテルのスタッフには完全に判別することは出来ないという事情は、頭の片隅に置いておくべきで、仮に、利用を断られた場合に、 「差別に違いない!」 とスタッフの対応を批判したりするのは、過剰な反応だと言って過言ではないように思います。 いずれにしても、私たちが、不必要な偏見で見られないようにする必要はあるのではないでしょうか。 そこで、ラブホテルを利用する際には、次のようなことに気を付けるべきという提言をしたいと思います。

  • 部屋を汚しても平気なら、最初からラブホテルを利用しない。

  • 利用を断られたら、断る理由を確認すること。そして、いったん引き下がること。

  • 間違っても、「訴えてやる!」なんてカウンターで騒いだりしない。

  • 薬物の使用等、犯罪行為は行わない。

  • 二人以上で性的接触をする場合は、それをしても良い部屋でやること。

  • 「エッチの下準備」は、トイレで行い、また、汚れをしっかり落とすなど、衛生環境を清潔に保つよう心掛ける。

  • 利用する部屋はベッドのシーツなどを汚した場合は、掃除する方に迷惑をかけるわけですから、チップ(2,000円くらい?)を置いていく。

いかがでしょうか。 こういったことを言うと、例えば、薬物の使用や二人以上での性的接触について、 「ノンケ(異性愛者・ストレート)だって、そういうことをしているじゃないか!性的マイノリティだけ、そういうことを言われるのは納得できない!!」 とおっしゃる方が出てくるのですが、私は、 「他人がやっているのだから、俺がそれをして何が悪い」 という考え方はせず、 「他人がやっていても、自分の倫理観に照らして相反することを、私はしない」 と考える質なので、ご理解いただきたいと思います。 やはり、ラブホテルを利用するのならば、 「性的マイノリティの人は、部屋を綺麗に使ってくれるし、スタッフにも気遣いが出来る、良いお客様なんです」 と言われたいと思うのですが、皆さんはいかがでしょうか? 今回のニュースもそうですが、利用を拒否されたときに、 「我々が性的マイノリティ(ゲイ)だから利用拒否されたんだ!」 と短絡的に判断する時代では、最早なくなったのではないかと、私は思います。 もし、ホテル業界で、同性カップルが利用するのは当たり前なんだ、という理解が根底にあって、それでも、営業上の不都合があって困っているということなのだとしたら、実は、我々がラブホテルを利用する際に、少しの配慮をすれば、たいていの問題が解決するのではないか、と考えるのです。 次にラブホテルを利用するのが、いつになるのか分かりませんが、「良いお客様」でいられるよう、心がけたいと思っています。 (2020年6月17日初稿)



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